乳がんは、乳房の細胞がん化したもので、いくつかの種類(サブタイプ)に分けられます。サブタイプやそれぞれの進行具合によって、転移などの起こりやすさや治療薬の効き目が異なります。身体の状態も治療に影響するため、すべてについて調べたうえで個別に(いわゆるオーダーメイドで)治療を選んでいきます。
手術の場合、乳房部分切除が4〜7日間、乳房全切除・郭清が7〜10日間程度の入院で退院できます。
当科では、主に「乳がん」、「甲状腺がん」、「原発性副甲状腺機能亢進症」の診断と治療を行っています。
当院は手術、形成外科、外来化学療法、放射線治療、画像検査、アイソトープ検査、病理組織検査など、乳がん診療において必要不可欠な部門の全てを完備している熊本県内では数少ない医療機関です。その為、検査などのために他の医療機関を受診する必要がありません。また、持病がある方も循環器内科、呼吸器内科など院内の他の診療科と連携した診療が受けられます。
かかりつけ医の先生方や地域の基幹病院などと連携しながら、幅広い地域からの患者さんに対応し共同診療を行っています。
検診で指摘された異常にも、精密検査依頼書をご持参頂ければ組織検査などの精密検査を実施しています。
他の医療機関を受診中の方も、診療の引継ぎや、診断・治療に関するセカンドオピニオンについて対応しています。熊本地震により被災した熊本市民病院の乳がん患者さんの診療も多数引き継いでいます。
化学療法の必要性や遺伝性乳がんに関する遺伝子診断を導入するなど、日本国内はもとより、国際的にも最新の治療が受けられる体制で診療に臨みますので、気になることがございましたら気軽にお立ち寄り下さい。
乳がんは、乳房の細胞がん化したもので、いくつかの種類(サブタイプ)に分けられます。サブタイプやそれぞれの進行具合によって、転移などの起こりやすさや治療薬の効き目が異なります。身体の状態も治療に影響するため、すべてについて調べたうえで個別に(いわゆるオーダーメイドで)治療を選んでいきます。
手術の場合、乳房部分切除が4〜7日間、乳房全切除・郭清が7〜10日間程度の入院で退院できます。
年齢によって大きく予後が変わりますが、基本的には手術で治療することができれば命にかかわることは少ないがんですので、病変を適切に取り除くような術式を選択して手術を行います。甲状腺全摘、亜全摘、半葉切除などがあり、周囲のリンパ節も状況に応じた範囲を切除(郭清)します。
副甲状腺は甲状腺の裏側の米粒大の臓器で、副甲状腺ホルモンを作ることで、血液中のカルシウム濃度を上げる調節をしています。何らかの原因で副甲状腺機能亢進症が生じた場合は、高カルシウム血症による症状が出現することになります。症状が強い場合は、意識障害など生命の危機を生じます。自覚症状がない場合も、進行して骨粗鬆症や腎結石に至ることがあります。
原因となった副甲状腺の過形成や腺腫を外科的に(手術で)除去することで治療します。まれに、副甲状腺がんによるものもあります。
当院では平成29年9月より、「Curebest™ 95GC Breast」による乳がんのリスク診断が実施できるようになりました。
女性ホルモンの影響を受けている乳がんは乳がん全体の7〜8割を占めますが、このような乳がんは女性ホルモンの働きを抑制するような治療との相性が良く、一般に抗がん剤による治療との相性がそれほど良くありません。
しかし、この中の一部に再発するリスクが高い乳がんがあり、そのような乳がんに対しては抗がん剤による治療を追加することが望ましいと考えられています。
この「抗がん剤による治療の追加が望ましい、再発リスクの高い乳がん」を探し出すことは難しく、欧米では腫瘍の遺伝子を調べる「多遺伝子アッセイ」が利用できますが、わが国では「分子生物学的特徴/バイオロジー」を手掛かりに判断されています。
「多遺伝子アッセイ」は現在海外で開発されたものが利用できますが、日常診療では保険適用外となっており、自費診療では50万円近くの費用が必要です。
当院では、ジャパンブランドで開発され、費用も275,000円(税込)と約半額で利用可能な「CurebestTM 95GC Breast」による乳がんのリスク診断が実施できるようになりました。ER陽性でリンパ節転移が陰性の乳がんに対し、病変の遺伝子発現を検査することにより「化学療法が必要かどうか」を調べることができます。
ご質問などありましたら、乳腺・内分泌外科外来へご相談ください。