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貧血のおはなし

貧血という言葉にはなじみがありますが、正しい知識を持っている人は意外に少ないのではないでしょうか。

特に、月経のある女性は貧血になりやすく、女性の約1割が貧血ともいわれています。

貧血とは、血液中の赤血球や、赤血球の中のヘモグロビンという色素が少なくなってしまった状態のことです。簡単にいえば、血が薄くなってしまうことです。具体的には、血液検査で赤血球数(RBC)、ヘモグロビン量(Hb)などの数値が基準値より少なければ貧血と診断されます。

赤血球中のヘモグロビンは、私たちが生きていく上で不可欠な酸素を全身に運ぶという大切な役割があります。貧血でヘモグロビンが不足すると、体のあちこちで酸素不足になってしまいます。このため、疲労感や動悸、呼吸困難、顔面蒼白、頭痛、めまいなどの症状が現れます。 貧血は、隠れた病気のサインである可能性もあります。男性ではストレスによる胃十二指腸潰瘍からの出血、女性では子宮筋腫からの慢性出血などを考えなければなりません。特に50歳を過ぎた人にとっては、貧血は潜在した初期癌の可能性も考えられます。

貧血の症状が現れたとき、あるいは貧血と診断されたときは、早めに医療機関を受診して、適切な検査と治療を受けるようにして下さい。


(出典 シスメックス株式会社 鉄欠乏性貧血のおはなし)

  • 正常赤血球


    ●正常赤血球

    中心がくぼんだ円盤状で、大きさは均一。

  • 貧血症例の赤血球


    ●貧血症例の赤血球

    中心の色の薄い部分が広くなり、全体の色も薄くなっている。
    大きさもまちまちになり、いびつな形のものも増える。