日本で最も患者数の多いがんです。初期であれば内視鏡治療で完治するがんですので、早期発見が重要です。ピロリ菌感染は、胃がんの最大の原因ですので、感染が分かった場合には早めの除菌療法をお勧めします。
基本情報
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- 診療科のご紹介
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消化器内科では、消化管(食道・胃・小腸・大腸)や肝臓・胆のう・胆管・膵臓など消化器疾患全般の診療を行っています。特に、消化管がんの内視鏡診断と治療については、高い専門性をもって診療を行っています。
内視鏡室は、新たな診断用・治療用内視鏡システムを導入し、体の負担が少なく、質の高い診療を提供しています。また、入院患者さんの病棟は、2020年度より消化器内科と外科が同一の病棟となり、内科と外科の垣根のない「消化器病センター」としての役割を果たしています。看護師も消化器疾患に精通した人材が多く、地域連携ナース、緩和医療ナース、がんリハビリ専門のスタッフなどと協力し、専門性の高いチーム医療を実践しています。
地域の先生方との連携を大切に、正確な診断と患者さんに最適な医療を提供するよう心がけていますので、お気軽にご紹介ください。
- 主な対象疾患
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胃がん
大腸ポリープと大腸がん
最近患者数が増えています。初期のがんであれば、内視鏡治療で根治可能ながんです。また、ほとんどの大腸がんはポリープから発生します。早期にポリープを発見して、切除することは大腸がんを予防するうえで非常に重要です。小さなポリープは外来治療(日帰り治療)も可能です。
炎症性腸疾患
原因不明の指定難病です。ほとんどの患者さんが軽症ですが、増悪と寛解を繰り返します。その時の患者さんの病状、病態にあった治療が必要ですので、定期的な専門医による診察が必要です。
- 診療科からのお知らせ
- 勉強会のご案内
消化器臨床病理カンファレンス
(消化器内科・外科・放射線科・病理診断科合同)開催日時 場所 内容 毎月第4火曜日
19:00~21:00本館3階 講堂 消化器疾患の症例検討
スタッフ紹介
- 部長
- 原岡 克樹
(はらおか かつき) - 平成9年卒
- 専門分野
- 消化器一般/肝疾患/胆膵疾患
- 指導医・専門医・認定医
- 日本消化器内視鏡学会指導医・専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本肝臓学会専門医
- 日本がん治療認定医機構専門医
- 医員
- 上野 茂紀(うえの しげのり)
- 平成24年卒
- 専門分野
- 消化器一般
- 所属学会
- 日本消化器内視鏡学会
- 日本肝臓学会
- 日本内科学会
- 医員
- 野上 鈴夏(のがみ すずか)
- 平成29年卒
- 専門分野
- 消化器一般
- 指導医・専門医・認定医
- 日本内科学会専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
- 日本肝臓学会専門医
- 医員
- 柏田 彩圭(かしわだ あやか)
- 平成30年卒
- 専門分野
- 消化器一般
- 指導医・専門医・認定医
- 日本内科学会専門医
- 日本消化器病学会専門医
- 日本消化器内視鏡学会専門医
- 医員
- 榎木園 康広(えのきぞの やすひろ)
- 令和4年卒
- 専門分野
- 消化器一般
- 所属学会
- 日本消化器内視鏡学会
- 日本内科学会
診療科の実績
| 分 類 | 例 数 |
|---|---|
| 上部内視鏡検査 | 1,132 |
| 下部内視鏡検査 | 929 |
| 超音波内視鏡検査(EUS) | 309 |
| 内視鏡的逆行性胆膵管造影検査(ERCP) | 212 |
| 上部内視鏡EMR+ESD | 41 |
| 下部内視鏡EMR+ESD | 308 EMR(288件) ESD(20件) |
| 上部消化管出血 | 91 |
| 下部消化管出血 | 97 |
| 消化管拡張術・ステント留置術 | 18 食道(1件) 胃(7件) 大腸(10件) |
当科における過去4年間の内視鏡治療実績
| 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |
|---|---|---|---|---|
| 上部内視鏡検査 | 1302 | 1331 | 1284 | 1132 |
| 下部内視鏡検査 | 799 | 711 | 901 | 929 |
| 超音波内視鏡検査(EUS) | 35 | 35 | 36 | 309 |
| 内視鏡的逆行性胆膵管造影検査(ERCP) | 129 | 129 | 129 | 212 |
| 上部内視鏡EMR+ESD | 76 | 80 | 77 | 41 |
| 下部内視鏡EMR+ESD | 305 | 406 | 353 | 308 |
| 止血術(上部+下部の総計) | 128 | 143 | 205 | 188 |
| 消化管拡張術・ステント留置術 | 10 | 11 | 10 | 18 |
| 合計 | 2784 | 2846 | 2995 | 3137 |
消化管の内視鏡診断と治療
当科では、食道、胃、大腸などの消化管がんの早期発見、治療に力を入れています。早期に発見された消化管がんに対しては、お体の負担が少なく、治療効果も高い内視鏡治療の適応となることがあります。 早期がんと診断された場合には、お気軽に当科へご相談ください。
主な治療法
茎のあるポリープにスネアという鋼線をかけて切除します。
茎のない、平坦な病変部の下に生理食塩水を注射し挙上させてから、スネアをかけて切除します。
病変周囲にマーキングをして、病変の下にヒアルロン酸を注入し膨隆させます。その後、専用のナイフを用いて粘膜を切開し、病変下をはぎ取って(剥離して)切除します。
胆膵疾患に対する高度診療
当科では令和7年度以降、これまでの消化管領域に加え、検査や治療のハードルが高いとされている胆膵領域の診療に特に力を入れております。胆膵疾患における診療の中軸となる超音波内視鏡検査(EUS)の検査・治療件数は、令和7年度の1年間で約10倍に増加し(309例)、地域の中核病院として、専門的検査・治療を必要とする患者さんを迅速に受け入れ、適切な医療提供を行っています。
内視鏡を用いた胆膵疾患診療について
ERCPは、胆管や膵管へ様々な器具を挿入し、胆膵疾患を診断・治療するための代表的な内視鏡手技です。当院では、胆管結石、胆管狭窄、膵胆道がんに対する診断・治療に加え、急性胆管炎など緊急性の高い症例にも24時間体制で対応しています。
ERCPは合併症の多い内視鏡手技であり、術者により治療内容が大きく変わる手技でもあります。当院では超高齢者の患者さんや全身状態が不安定な患者さんや多数の胆管結石を有する患者さんにおいても、治療回数を最小限に抑えることを意識した治療方針をとっています。 また、症例ごとに病変の状況を慎重に評価し、症例によっては経皮胆道ドレナージやEUSガイド下ドレナージも併用しつつ、効率的かつ適切な内視鏡治療を行っています。
EUSは、内視鏡の先端に超音波装置を備え、胃や十二指腸、あるいは直腸の内腔側から腹腔臓器や骨盤臓器を観察する内視鏡手技です。ERCP以上に術者の力量に左右される手技でもあります。通常の腹部超音波検査では発見が難しいとされる、早期膵癌、十二指腸乳頭癌、胆嚢管癌などの描出に優れており、当院では胆膵領域の必須検査として積極的に施行しています。
また、必要に応じてEUS下穿刺吸引(EUS-FNA)による組織診断や、様々な部位へのEUSガイド下ドレナージ術も行い、外科的治療が困難な患者さんにも対応しています。
さらに当院では、昨年8月に保険適用となったLAMS(Lumen-Apposing Metal Stent)を用いたEUSガイド下胆嚢ドレナージ(EUS-GBD)を実施しています。
※EUS-GBDとは、急性胆嚢炎に対して、消化管よりEUSガイド下に胆嚢を穿刺し、消化管側に胆汁を排泄させるEUSガイド下ドレナージの一つです。 高齢や全身状態不良などの理由で外科的治療(胆嚢摘出術)が困難な患者さんが適応となります。なお、LAMSを用いたEUS-GBDは、一定の基準を満たした医師が在籍する限られた施設でのみ施行可能な治療です。
早期膵癌の発見に向けた取り組み
当院では、早期膵癌の発見精度向上を目的に、放射線科と共同でデュアルエナジーCT(スペクトラルCT)と超音波内視鏡(EUS)を組み合わせた画像診断フローを構築しています。
デュアルエナジーCTでは、40 keV などの低エネルギー仮想単色画像(VMI)を用いることで、 膵腫瘍や微細な造影効果の変化をより明瞭に描出できるため、 通常CTでは捉えにくい早期病変の検出に有用です。
一方、EUSでは、膵臓を近接かつ高解像度で観察し、 微小腫瘤や主膵管のわずかな変化の評価、EUS-FNA(吸引針生検)による組織診断まで一貫して行うことが可能です。
当院では、膵管の微小変化が疑われた症例に対し、ERCPによる膵液採取あるいは膵管生検も併用し、これら3つのモダリティを組み合わせることで、
- 通常USでは描出困難な早期膵癌の描出
- 主膵管狭窄や膵実質変化の精密評価ならびに膵液細胞診/膵管組織診
- EUS-FNAによる膵腫瘤の質的診断
といった、膵癌の早期診断に特化したアプローチを実践しています。