MAKO

股関節痛・膝関節痛の治療

股関節は、大腿骨(太ももの骨)の上端(骨頭)が骨盤のくぼみにはまり込むような形をしています。また膝関節は、大腿骨の末端と脛骨(すねの骨)の上端にあります。共に関節の表面が軟骨で覆われており、関節周囲の筋肉に作用して自由に動かしたり、関節の動きをなめらかにしたりするといった働きをしています。ただし、加齢などにより軟骨がすり減ると、骨同士がこすれて痛みが出たりして、日常生活に支障をきたすようになってきます。

股関節痛・膝関節痛の治療は患者さんの症状や画像診断で決定します。はじめは消炎鎮痛剤の薬物療法、運動療法や杖などの装具両方が行われますが、これらの治療で症状が改善しない場合は、治療の選択肢として手術を検討します。そのうち、人工関節置換術は傷んだ骨を取り除き、人工の関節(インプラント)に置き換える手術で、痛みを取り除く効果が高いとされています。

MAKOとは

●MAKO(人工関節治療)「メイコー」

MAKOは先進テクノロジーを使った人工関節置換術に対する医療機器で、コンピューター制御された「機械の腕(ロボティックアーム)」を使用して、訓練した認定医が徹底した安全管理の元に手術を行います。ロボティックアームのメリットは、ひとの手のようにぶれることがなく、正確に動き、また止まることです。ナビゲーションシステムとあわせて使用することで治療計画通りに安全かつ正確にインプラントの設置を可能にし、より侵襲の少ない手術をサポートします。

メイコー

写真提供:日本ストライカー株式会社

●MAKOの特徴(メリット)・手術の流れ
●手術費用について
MAKO手術は医療保険が適用され高額医療の対象となります。詳しくは医事課へお問合せください。

当院の人工関節手術

人工関節手術
当院整形外科ではこれまで人工膝関節手術(TKA)1,500例以上、人工股関節手術(THA)900例以上の実績があります。3次元CTを用いた詳細な術前計画と術中のカスタム器械による連携により、かなり正確な人工関節設置ができ臨床成績もほぼ良好です。しかしながら、人の手による手術ですので理想の設置位置や設置角度から数度、数ミリの誤差が時々生じることは避けられませんでした。そこで、これまでよりもさらに正確な骨切除、インプラントの設置を実現するために、 手術支援ロボット(Mako Robotic-arm Assisted System)を導入しました。このロボットはTKA・THAに加えてUKA(片側人工膝関節手術)にも対応しています。これにより、手術の精度が1度、1mm以内を実現できるようになりました。さらに計画した範囲以外への手術機械の侵入がロボットにより制御されるため、血管・神経・靱帯の損傷を防ぐことができ安全性も高くなりました。さらに症例を重ねることでより低侵襲な手術が可能になると考えています。現在までで80症例(2024.9月時点)を超えており、計画に則した良好な設置精度が得られております。 (副院長 阿部 靖之)

医師のご紹介

スタッフ写真
整形外科(副院長)
阿部 靖之
専門分野
整形外科・関節外科(人工関節)・骨折・静脈血栓症
指導医・専門医・認定医
日本整形外科学会専門医 
日本骨折治療学会評議員
スタッフ写真
整形外科医長 
川谷 洋右
専門分野
整形外科、骨折
指導医・専門医・認定医
日本整形外科学会指導医・専門医

外来受診のご案内

MAKO手術をご希望の方は、まず当院整形外科外来へ受診していただくことになります。
※初めて当科を受診される場合は必ずかかりつけ医からの紹介状をご持参ください。
整形外科外来受付時間 
月曜~金曜  8:00~11:00
下記のものをご持参ください。
紹介状、画像CD-R / 健康保険証(マイナンバーカードもご利用いただけます)、各種公費医療受給者証 / お薬手帳
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